何がどうしたいのかわからなくなった。
日記でも書いたらどうだ、と通りすがりにペオズに言われた。
自分を知るのに役に立つ、とも。 まるですべてを見通しているかのような物言いだったけど、実際は何処まで知っているのだろう?
彼は人を細かく見る。 分解してまるで自分の中に他人を再構築しているようだ。
それにしても、わたしは、どうしたいのだろう? このチームを守りたいのか、壊したいのか、わからなくなっている。 いっそうのこと、解体してしようか、という思考がちらついた。
ああ、滅入っている。 滅入っているのだ。 リンの一件で懲りた上にくすぶっているものが多いから。 箱を用意すればいい、と思っていたけど、見通しが甘かった。
笛吹き男を徹するには器量が足りなかったのかもしれない。
彼には、アンゼルムには悪いことをしてしまった。 わたしは不器用だ。 それに耐えるしか能がない。